杉田明子総領事からの挨拶

2020/6/30
杉田明子総領事
 この度、在ベンガルール日本総領事として着任いたしました。直近の約3年間,シンガポールで勤務していましたが,シンガポールとベンガルールは,2点,通じるところがあると思います。

1つは,「ガーデンシティ」という呼び名です。シンガポールは「ガーデンシティ」と呼ばれていますが,ベンガルールも同様に、緑豊かな都市として,「ガーデンシティ」と呼ばれていると聞いております。

 2つめは,両方とも世界における技術革新の拠点都市である点です。シンガポールは官民がイニシアチブをとって,世界の技術革新のハブや主要な市場となる都市との間でGlobal Innovation Alliance (GIA)というネットワークを構築しており,ベンガルールもその中の一つに数えられています。

 

20年前には,サンフランシスコでの勤務経験がありますが,管内にはアメリカ有数のIT企業が本部を構えるシリコンバレーを擁していました。ベンガルールにも,IT,バイオテクノロジー,航空,エレクトロニクスなどの産業が集積しており,「インドのシリコンバレー」と呼ばれています。アメリカでのささやかな経験を踏まえて、インドの「シリコンバレー」の益々発展するIT産業の勢いや方向性を学ぶ貴重な経験を得ることができることを期待しています。

 

 ベンガルールのあるカルナータカ州と日本との関係は年を追うごとに深まっていると承知しております。まず経済面では,日系企業拠点数は,2016年から2018年にかけ,476から529拠点に増加し,交流が活発になっております。それに伴い,当館の査証発給件数も2019年までの3年間で増加傾向にあります。

 

文化交流面では, JLPT受験者が2017年には約1600人だったのが,2019年には4500人を超える勢いを見せ,当館が行ってきた文化行事の参加者数が軒並み2019年までの2~3年で倍増するなど,日本語・日本文化に対する当地の関心が高まっています。当館は,毎年3月にインド中のコスプレーヤーがベンガルールに集まり楽しく街を歩く「コスプレウォーク」を開催し,年々注目を集めています。この行事を通じて,当館は,ベンガルールをインドにおける日本のポップカルチャーの発信地にすることを目指しております。

 

 ベンガルールにあるケンペゴウダ国際空港は,2018年時点では20都市に就航していたのが,2019年にアムステルダム便とアディスアベバ便が就航し,2020年以降も就航先を増やす計画と承知しており,それに伴い,2019年に第2滑走路が完成し,近い将来に第2ターミナルができるなど,空港の成長が期待され,ベンガルールが一層コスモポリタンな都市に成長することが期待されます。

 

 そのような流れの中で,ベンガルールと東京との間では,日本航空による直行便就航が予定されています。この直行便就航は,日本と南インドとの往来拡大にとどまらず,東京を経由して,南インドとサンフランシスコを含む北米地域との往来を促すものと期待しております。前述のGIAのネットワークには,東京もサンフランシスコも含まれておりますので,この直行便就航により,GIAのネットワークの交流が一層活発になることが期待されます。

 

このように,多くの魅力に恵まれた素晴らしい都市において勤務できることを大変嬉しく思います。

 

3月以降,コロナウイルス感染が世界に急速に拡大し,インド政府も長期間に亘り全土ロックダウンという措置をとりました。今後,経済活動が少しずつ再開する動きが見られますが,しばらくはコロナ感染拡大の防止を図りつつ,経済活動を再開させていくという難しい舵取りが続くと思われます。

 

このような課題もある時期ですが,在ベンガルール日本国総領事館は,初代北川総領事が築いた様々な実績をもとに,これからも,在ベンガルール日本人会並びに在ベンガルール日本商工会議所の皆様とも連携して,カルナータカ州と日本との経済活動や文化交流を推進するとともに,在留邦人の皆様の安全増進のために,しっかりと役割を果たしてまいります。