北川隆行総領事からの挨拶

2019/11/18
北川 隆行総領事
 初代総領事として着任して以来約2年半経過し,その間商工会・日本人会の絶大なるご支援を得つつ,日本とカルナタカ州の経済・文化交流促進活動を実施してきました。その成果の一部をご紹介しつつ,今後の日カルナタカ州経済・文化交流の展望について話したいと思います。

 経済分野での最大の成果は,日本航空が明年3月から東京ベンガルール間に直航便を就航させるとの決定を行ったことです。これは,当地商工会の祈願であり,当館も商工会とともに日本航空や州政府への働きかけに協力してきました。直航便の就航により,日ベンガルール関係が飛躍的に強化されることが期待されます。当地の日系企業拠点数は,2016年から2018年にかけ,476から529拠点に増加しています。拠点数のうち約60%は製造業で占められています。総領事館は,JETRO事務所と協力しつつ,工業省のみならず,州首相に対しても,日系企業のかかえる問題点を提起し,インフラ状況や投資手続き面の改善を要請し,各工業団地での電力・水・アクセス道路の整備の進展に貢献するとともに,手続き面でも,投資家の悪評高かった「土地監査委員会」の開催を中止に追い込みました。このように投資環境は徐々に改善されており,更なる日系企業による投資が期待されます。

 文化交流では,インド人日本語学習者と商工会・日本人会関係者が日本語で語り合う「日本語を話す会」を定期的に開催した結果,JLPT受験者が2017年には1600人だったのが,2019年には4500人を超える勢いを見せています。総領事館主催で始めた「日本食フェステイバル」は,2017年の約600人の参加から2018年には約1500人の参加となり,2019年は3000人以上の参加が見込まれています。その間,「バンガロール巻き」「ガンバロール巻き」が考案・実用化され,当地日本料理店で販売されるようになりました。日系企業の日本の本社の社員食堂などでも,バンガロールを有名にしようとの意図から「バンガロール巻き」を提供している会社もあります。総領事館は,ベンガルールを「コスプレで気軽に歩けるコスモポリタンな街」として有名にするため,コスプレウオークを始めました。インド中のコスプレーヤーがベンガルールに集まり楽しく街を歩く様子が,当地の新聞・テレビ・ラジオのみならず,日本でも報じられ,ベンガルールがコスプレの街として有名になっています。このような総領事館によるイニシアティブと商工会・日本人会によるイニシアティブなどが相乗効果を生み,2018年の「日本祭り」(Japan Habba)では,6300名を超える史上最高の入場者数を記録し,ベンガルールでミニ日本ブームが巻き起こっています。

 世界経済の低迷とともに,インド経済も低迷していますが,冒頭で申し上げたとおり,ベンガルールには明年3月に東京との直航便が就航することもあり,スタートアップ企業やR&D等を含むサービス産業の分野で日本から今後更なる投資を誘発する可能性を有する街です。この連結性をうまく広報できれば,北米からのメディカル・ツーリズムの促進も可能と思われます。従って,ベンガルールは今後とも大きく成長する可能性が期待できる街です。

 最後に,総領事館は,在留邦人の皆様への安全確保や領事サービスの拡充など,できる限りの支援に努めたいと考えておりますので,お困りのことがあれば,お気軽に総領事館にご相談いただければと思っております。

 本年も引き続き,皆様方のご支援,ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 
在ベンガルール日本国総領事館
北川 隆行
2019年11月吉日