中根勤総領事からの挨拶

令和4年6月22日
中根勤総領事
 この度、在ベンガルール日本総領事として着任いたしました。直近の2年間は東京で勤務をしていましたが、過去に米国、タイ、ベトナムに勤務したことがあります。インド勤務は初めてですが、日印国交樹立70年周年のこの年にインドのシリコンバレーであるベンガルールでの勤務ということで、大変楽しみにしております。
 
 ベンガルールは、標高920メートルの高原に位置し、年中良好な気候であるため、数多くの日系企業や外国企業が集まっています。そのため、インドの多様な地域から、また、インド国外の多様な国から人材が集まっており、文化的な包容力が高い都市と承知しています。
 
 ベンガルールのあるカルナータカ州と日本との関係は年を追うごとに深まっています。まず経済面では、日系企業拠点数は、2015年から2020年にかけ、451拠点から519拠点に増加し、交流が活発になっております。カルナータカ州政府が日本企業誘致や州内日本企業の円滑な操業のための様々な努力を行なっており、バンガロール商工会議所が2012年12月に国外事務所では初めて東京に事務所を設置し、日本とカルナータカ州の企業間交流促進に努力をするなど、経済交流の一層の活発化に向けた動きが進んでおり、ますます日本とカルナータカ州との経済交流促進が期待されます。
 
 当館の査証発給件数も、新型コロナウイルスのパンデミック前の2019年までの5年間で、約8,400件から約14,000件に増加傾向にあります。

 文化交流面では、新型コロナウイルスのパンデミック前は、JLPT受験者が2017年には約1600人だったのが、2019年には4500人を超える勢いを見せ、当館が行ってきた文化行事の参加者数が軒並み2019年までの2~3年で倍増するなど、日本語・日本文化に対する当地の関心が高まっています。
 
 ベンガルールにあるケンペゴウダ国際空港は、2018年時点では20都市に就航していたのが、新型コロナウイルスのパンデミックの沈静化を反映して、2022年6月現在で、18か国22都市に就航しています。日本航空も2021年8月における週1往復から運航を開始し、2022年3月には週2便に増便、8月からは週3便への増便が決まっております。そのほかシアトル便、サンフランシスコ便、シドニー便が就航する予定と報じられており、それに伴い、2022年中年に第2ターミナルが完成予定であるなど、空港の成長が期待され、ベンガルールが一層コスモポリタンな都市に成長することが期待されます。
 
 在ベンガルール日本国総領事館は、初代北川総領事及び2代目の杉田総領事が築いた様々な実績をもとに、これからも、在ベンガルール日本人会並びに在ベンガルール日本商工会議所の皆様とも連携して、カルナータカ州と日本との経済活動や文化交流を推進するとともに、在留邦人の皆様の安全増進のために、しっかりと役割を果たしてまいります。